嵐の夜、携帯電話も持たずに車を運転していたフェイスは、見渡すかぎりサトウキビ畑がつづく場所で道に迷ってしまう。悪夢のような暗闇のなかを走っているとき、車の前を横切ったなにかをはねた気がしたが、車外に出てもなにも見えず、ただ自分は疲れているだけと必死に言い聞かせる。ようやく明かりが見えたものの、行き着いた先は人っ子ひとりいない寂れた通りだった。そしてそこで、何者かに車の窓ガラスを叩かれ、助けを求められた。ガラスに顔を押しつけ、外になにがあるのかを見ようとした瞬間が、フェイスにとって本物の悪夢の始まりで―。