食事にまつわる悩み事を抱える登場人物に共感できる人には面白いのかもしれません。特に、人前では食事ができないが故に人間関係が形成できないという悩みは現代社会で同じような悩みを抱えている人には共感の嵐かと思います。私も仕事関係者のような気を遣う
間柄の人と食事を共にすることが苦手なので、登場人物ほどではないにしろ食事を媒介にした人間関係の鬱陶しさに悩まされる気持ちはよく分かりました。ただ昆虫食を偏愛している登場人物なんかは、昨今メディアで取り上げられているテーマを軽々に扱っている感じで、人間が生きる基本である食事という行為がもう少し深く掘り下げられていれば名作になったのではというのが少し残念。
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