■女泣かせのプレイボーイが競り落としたのは、素朴で家庭的で……セクシーな女神。■マディソン・ホルトは、親友のたっての頼みで、チャリティーオークションの〝商品〟になった。〝商品〟の内容は、競り落とした人の〝雇われ妻〟として、一週間、家事その他のサービスを提供する、というものだ。彼女を競り落としたのは、町でも指折りの富豪で、プレイボーイとしても有名な、アレックス・ドナヒューだった。近々開くビジネスパーティのホステス役が必要だったのだ。一生結婚するつもりのないアレックスは、恋人にホステス役を頼んで面倒なことになるのを恐れていた。〝雇われ妻〟なら結婚を迫ってくることもない。純粋にビジネス上の関係だけだ。彼はそう考えた。ときおり、家庭的な女性らしからぬワイルドな面を見せる彼女に、こちらの体が熱くなるのを抑えられれば、の話だが。