満場一致で第28回松本清張賞を受賞!
時代の閉塞感も、小説のセオリーも、すべて蹴散らす、弱冠21歳の現役大学生による破格のデビュー作。
このクソ田舎とおさらばするには金! とにかく金がいる! だったら大麻、育てちゃえ(学校の屋上で)。
茨城のどん詰まり。クソ田舎の底辺工業高校には噂がある――。表向きは園芸同好会だが、その実態は犯罪クラブ。メンバーは3人の女子高生。彼女たちが育てるのは、植物は植物でも大麻(マリファナ)だった!
ユーモラスでオフ・ビートな文体が癖になる、中毒性120%のキケンな新時代小説。
おもしろかった。「万事休す」の状況なのに、この愉快さ。作者には天性の資質が感じられた。この賞が人生を狂わせないことを切に願う。――中島京子
頭ひとつ抜きん出ていた。登場人物たちの過剰な自意識に何度も笑わせてもらった。皮肉とユーモアのセンスがずば抜けていて、これは努力では身につかないものだ。――東山彰良
正直、粗の多い作品だとは思う。巧いとは一度も感じなかった。が、際立って面白かったのは事実。――森絵都
読みながら、そのセンスの良さに何度も唸り、選考委員としてこの作家のデビューに立ち会いたいと思った。――辻村深月
先を見通しているのか、後ろが見えていないのか。
でも、少なくとも作者には今がはっきり見えている。何者なのか見極めたい。――京極夏彦