このレビューはネタバレを含みます▼
私はこの作品を読むまで、「悪役令嬢モノ」「異世界転生モノ」というジャンルをよく知らなかったので、この試読版にある物語序盤の設定を理解するのが難しかった…。ツェツィーリアは、ツェツィーリアとしてずっと生きてきたけれど、婚約破棄の前夜に「これは過去の自分がやっていたゲームの世界なのでは?」と急に思い出した!という事と理解したのですが、合っているのでしょうか?それから色んな作品を読んでみましたが、ゲームの進行と物語の大筋は合っているものの、実際の意味合いは全く違っていて、ゲーム終了のその後はどうなるのか?と言うのも、このジャンルの流れの1つのようです。知っているゲーム設定をそのまま当てはめるツェツィーリアは、断罪された悪役令嬢として娼館に売られても淡々としているし、ルカスの行動はゲームヒロインのミアの為だと思い込んでいて、ルカスが自分をずっと好きだったなんて思いもしない…というすれ違いが物語序盤の見どころだと思います。ツェツィーリアもルカスもその他のキャラも皆魅力的で、ここまでハマってしまった作品は他にありません。