このレビューはネタバレを含みます▼
お試し版にしては、かなり読み応えがあった。
作家として、インタビュアーとしての沢木氏の心構えというか、誠実さや地道な努力や気遣いと良い意味での執着心が窺える。
自分自身の生き方、仕事、旅したことが糧になり役立つのがわかる。
西川氏にしても、興味深い。スパイをするには人生の殆どが普通の人、若しくは偽装した人を難なくやっていけることを実感する。
紆余曲折を経て作品となった経緯もわかりやすく記されている。
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最近、親日と言われている人がスパイなのでは?という疑惑があり、細かい点を慎重に検証してみるとそういえば…と思うことが多々ありました。思い過ごしというにはありえない境遇。
人々に親しみを感じさせる、良い人と思っていたらある日突然豹変し裏切られる。10年〜20年かけてじわじわ取り込んで後戻りできず侵略される怖さを感じる。親日ではなく用日。他の在日の方が複数名警告されていました。
必要以上に疑うのもよくないかもしれないが、知らず知らずのうちに搾取されるのは怖い。自分の生まれた祖国の為に平気でスパイ行為をする人はいる。騙されるのが悪いと言い放つ人がいる。ちょっとした違和感を見逃さず、ガッカリしない程度の付き合い方を心がけたい。