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温泉は、日本が古来より脈々と受け継いできた自然文化である。日本全国にある温泉の源泉総数は2万7969箇所にものぼる(環境省調べ・2020年3月末現在)。
うち宿泊施設のある「温泉地」は2971箇所、宿泊施設数は1万3050軒、年間の延べ宿泊利用者数は1億2653万人(総人口1億2622万人:2020年国勢調査)というから、ちょうど国民一人当たり毎年一回は温泉に浸かっているという計算になる。
まさに日本は世界一の「温泉天国」といえよう。日本人が愛してやまない温泉だが、2万8000近くもある源泉に含まれる溶存物質の成分や分量、その泉温や泉色はすべて異なり、厳密に言えば一つとして同じ温泉はない。同じ温泉地でも、源泉が変われば、その泉質はまったく異なるのだ。
日本列島のいたるところで休みなく湧き出る温泉は、私たちに与えられた地球の恵みである。この豊かな温泉資源を活用しないのはもったいない。
本書を通じて様々な泉質の温泉を知り、その時々の心身のコンディションに合わせて泉質をセレクトして、それぞれの温泉が持つ個性を楽しもう。
【CONTENTS】
温泉の基礎知識
第1章 単純温泉
第2章 塩化物泉
第3章 炭酸水素塩泉
第4章 硫酸塩泉
第5章 二酸化炭素泉
第6章 含鉄泉
第7章 酸性泉
第8章 含よう素泉
第9章 硫黄泉
第10章 放射能泉
COLUMN1 文豪たちの愛した温泉
COLUMN2 浮世絵と温泉番付にみる江戸の温泉文化