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作品内容

「滅びの子」である真秀を憎んでいたはずの佐保彦。だが彼は、真秀の命を救うため、淡海を後にしようと決断していた。同じ頃、美知主の捜索により、真秀をさらわせた人物が判明。真秀は無事に救出され、美しい歌凝姫への妄執から、真秀の誘拐を企てた穴太の邑長・忍人は惨殺された。その頃、佐保から野洲へ、早馬が訪れていた。現われたのは、佐保の長老・穂波。霊力を失っていたはずの大闇見戸売が未来を予言し、その事実を確かめるために淡海へ来たという。さらに、佐保彦の未来について、本人にも伏せられていたある「占」があったという事実を穂波から告げられ、兄夏や速穂児らは色めき立つが……。佐保彦が間もなく淡海を後にすると知り、自分を救うため決断してくれた彼に、真秀は初めて自分の想いを告げる。しかしそのとき、ともに苦境を乗り越えた小由流が、愛する兄・忍人をそそのかした歌凝姫に復讐しようとする姿を目にしてしまう。真秀は必死に小由流を止めようとするが――!? 衝撃の展開に息つく間もない……! 古代転生ファンタジーはさらなる高みへ――!

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レビュー

銀の海 金の大地のレビュー

平均評価:4.9 11件のレビューをみる

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高評価レビュー

お話しは区切りがついてるので是非読んで!
未完というレビューが目立ったので、読み始める方が減ってしまうのは本当にもったいないなと思い、あえてタイトルに書きました。シリーズとしては未完ですが、真秀の話としては区切りがついているので、安心して読んでください!
真秀という強烈な運命を持つ少女のお話です。かなり過酷な展開が続くのですが、自分の足でしっかり立ち運命に立ち向かう真秀の姿がかっこよく、とても美しい。挿絵も美麗でどのキャラも魅力的です。
古代の人達の暮らしが、氷室先生の美しく読み易い文章で生き生きと描かれており、古代戦乱期の陰謀渦巻くストーリーとしても、存分に楽しめます。とても面白いので、ぜひ読んでほしいです!
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5件
2025年9月18日
未完の大作
ネタバレ
このレビューはネタバレを含みます▼ 古事記をこよなく愛する氷室さんの遺作。
壮大で、なんかすごい謎に満ちててがっつり書かれたら何十巻と続いたんじゃないかな~。
思い入れがありすぎて筆が止まってしまったのかも。
あまり多いとは言えない資料探しとか世界観確立とか大変そうだし。
彼女の書かれた中ではかなり重いお話。
古事記女子だけどJK口調でキャッキャウフフでハチャメチャコメディでは全然無くて、鬱展開がどんどん重たくなっていく感じ。
話としてはすごい情報量、知識量、そして当時の人の情の機微とか秀逸なのだけどメンタル弱ってる時はおすすめできないかも。
今よりずっと容赦がない。でも面白い。
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8件
2025年4月4日
挿絵も含めて最高傑作
作者の作品で一番好きなものは?と聞かれたら迷わず名前を上げる傑作です。
再版は叶わないだろうとずっと思っていましたが、数十年の時を経て刊行されて感無量。
氷室冴子先生の才能と執念と情熱に、世界観を構築するのに最高の絵師が組み合わさったこちらの作品。もう教科書に載せても良いかもしれない笑

残念ながら第一章で終わったまま作者は他界していますが、一旦真秀編としての区切りはついていて1作品として申し分ありません。古代歴史ファンタジー好きな人は必読の書。
どなたか天才の方が現れて続きを書いて頂けないだろうか…。
いいね
27件
2025年1月22日

最新のレビュー

胸が締めつけられる
ネタバレ
このレビューはネタバレを含みます▼ 古事記「佐穂彦の反乱」がモデルの作品です。氷室先生の最高傑作だと思っています。
古代の生活様式や当時の人たちの考え方など、まるで見てきたかのように書く氷室先生の知識の深さ、想像力、そして古事記への深い思い入れを感じられます。
甘さの欠片もない怒涛の展開には胸が締めつけられますが、登場人物たちはそれぞれの状況の中、懸命に生きています。
是非、多くの人に読んでほしい作品です。
「未完」の大作とされていますが、第1部 真秀の章は完結済なので、安心して読めます!

(個人的ネタバレ)主人公の兄の真澄が好きで好きで…リアルタイムで読んでいた時、お願いだから幸せにしてほしいと心から願っていました。
真澄は生まれた時から見えない、喋れない、聞こえない、障がいを持つ「神々の愛児」です。
心の声で会話することができるのは実妹のみ。実母の愛情や周囲の人たちからの好意は感じられても意思疎通はできない…実妹が生まれる12年間ずっと暗闇の中…怖いと思ってました。なんてひどい状況かと。
恋する相手が実妹(主人公)になるのも仕方がないと思っていました。選択肢が無いのだから。
真澄の転生先は、佐保姫の子ホムチワケ王子だろうから、今度こそ幸せにして欲しいと、執筆再開を待ち続けていましたが、氷室先生の逝去により永遠に叶わないことに…(泣)
御冥福をお祈りいたします。
いいね
2件
2025年10月19日

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