第14回『このミステリーがすごい!』大賞・優秀賞受賞作家の、文庫書き下ろし最新作!
来る東京五輪の代表を目指す美人馬術選手、立花詩野。
彼女はその相棒に元競走馬の老いたサラブレッド、ローレンスを選んだ。
競馬情報誌「パドック」で、彼女らの特集を組んだ記者の和久井は、
編集部に届いた立花への応援メッセージの中に、一通の不審なメールを見つけた。
それは立花宛てではなく、ローレンス宛てのメール。
そこには十三年前に起きたある誘拐事件の顛末が綴られていた。
しかもその事件では、立花詩野が重要な役割を果たしていたという。
それにしてもなぜ、馬宛てにメールを……?
和久井はその誘拐事件について、調査を始めるが――。