伯爵家に嫁いだエメリアナは、マザコンな夫ルシオと義母からのモラハラに苦しむ日々を送っていた。
ルシオの暴言によって意識を失ったことをきっかけに、前世の記憶を思い出したエメリアナは、劣悪な結婚生活から抜け出すことを決意し、家を飛び出す。
そして、前世で調香師だった知識を活かして、香水店『ペオニヤ』で働くことになる。
転生先の世界の香水は悪臭を放つムスクが主流だったが、エメリアナは平民向けの安価で良い香りの香水を開発し、店は大繁盛。
するとある日、騎士団副団長セブリアンが香水店にやってくる。
彼は匂いに敏感で、流行のムスクの香りに苦しめられていたが、エメリアナの作る香水によって救われたという。
そんななか、離婚をしぶっていたルシオがやってきて、エメリアナを連れ戻そうとするが――。
モラハラに苦しんだエメリアナは、はたして新たな幸せをつかめるのか?
長年の苦しみから解き放たれた二人が紡ぐ、香りに導かれる大逆転ラブストーリー。