子爵令嬢ユーフェミアの婚約者である公爵家の長男ヴィクターは、国宝級の美形なうえ、冷静沈着で頭脳も明晰というハイスペックな次期公爵。
しかし、言葉数も少なく常に無表情なヴィクターの様子に、ユーフェミアは、二人の関係は愛のない政略結婚だと思っていた。
ところがヴィクターが隣国に留学してから半年後、彼から愛情のこもった手紙と、ユーフェミアが気に入りそうな贈り物が届くようになる。
友人の体験談から、「急に優しくなったヴィクターは浮気をしているのではないか」と疑念を抱いたユーフェミアは、浮気の証拠を掴むため、男装をして「ユーリ」という名で留学先の学園に潜入することに。
正体を隠してヴィクターに接近したユーフェミアだったが、彼に浮気をしている気配はない。
それどころか、「ユーリ」のことを気に入った様子を見せるヴィクターの様子に、ユーフェミアは、彼は実は男が好きなのではないかと思ってしまい――?
壮大な勘違いが生んだ、じれったくて最高に甘いラブストーリー。