〈傑作サスペンス、復刊!〉
殺人犯は原発のある町へ――
自らの過去を隠した男は、記者として原子力発電所増設に揺れる町の闇に向き合う。
そこには悲劇の萌芽があった!
大浜栄吉は隣人の金内を殺してしまう。金内の妻への暴力を見咎めたがゆえの事件だった。
その後、東京で日陰に生きる大浜は、偶然に出会った女性、佐伯圭から、原発反対運動の旗手・船津を探ってほしいと頼まれる。彼女の婚約者の死に船津が関わっているのだという。
大浜は記者となり、原発増設に揺れる森尾町で働くことに。やがて反対派の主婦が毒殺体で見つかり――。