【特別版/書籍発売時、一部書店用に書き下ろされた番外編を追加収録!】
治癒の名家・三条家の令嬢が生んだ不義の子。それが浅葱だった。
異能も持たず口も利けない浅葱は母の死後に養父母となった当主夫妻から出来損ないと虐げられ育つ。
そんな彼に唯一優しかった義妹が妖と和平名目で婚姻させられることに。
怯える義妹を逃がすため輿入れの日、浅葱は花嫁衣裳を纏い身代わりになった。
すぐ見破られると思っていたけれど、花婿の妖・黒尾はそのまま浅葱を妖の里へと連れ帰る。
こうなったら少しでも義妹の逃亡時間を稼ぐため偽の妻を演じ続ける!
そう決意した浅葱だが冷酷に見えて手話をこっそり覚えてくれる存外優しい黒尾に惹かれはじめ……!?