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「死にたい気持ち=希死念慮」との上手な付き合い方
1,000人を超える自殺未遂患者を診た精神科医が教えるメンタルケア
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希死念慮とは、「死にたいと思う気持ち」を指す言葉です。
本書は、キャラクターとして具現化した「希死念慮ちゃん」との対話を通して、あなたの心の現在地を把握し、強くしなやかに生きるための手助けになることを目指して書かれました。
希死念慮、と聞くと、「死にたくて仕方がない」といった強い自殺願望を思い浮かべる方も多いかもしれません。
しかし実際には、
「なんとなく毎日がつらい」
「なんとなく無になりたい」
といったぼんやりした気持ちであっても、軽い希死念慮の一種だと私は考えています。
「自分よりもつらい人はたくさんいるから」
「みんな頑張ってるのは一緒だから」
そんな風に、自分と他人の「つらさ」を比較する必要はありません。
あなたは、あなた自身の「つらさ」と、ゆっくり向き合っていけばいいのです。
これまで私が診察した自殺未遂の患者さんの数は、じつに1,000人を超えます。そのなかで私が確信したのは、希死念慮は決して「ごく一部の特別な人のもの」ではないということ。
むしろ、誰にでも訪れうる自然な心の反応である――と感じます。
「生きづらさ」を抱える、すべての人へ。
この本が、あなたに寄り添い、少しでも助けになることを、心から願っています。