「俺から離れられないように――俺なしじゃ生きられない身体になって」男爵令嬢ルヴィは、三年前に拾った美青年・リアムを屋敷に住まわせ、“飼って”いる。完璧で優秀すぎる彼は、執事業までこなすが、あくまでヒモのはずなのに、生意気で、時折挑発的。恋多き母に憧れ恋を求めるも、出会うのは下心だらけの男ばかり。そんな彼女に「大人の恋愛」を教えると手を差し伸べたのは、リアムだった。軽いはずの口づけは熱を帯び、甘く危険な快感に溺れるルヴィ。しかしある日、彼の正体が隣国の第二皇子であり、この国に潜むスパイだと知ってしまう――。飼っていたはずの男に、心も身体も奪われていく。リアムの本心は?そしてルヴィの選ぶ未来とは。