悪役が幸せになってはいけないなんて、
あり得ない。
「悪役令嬢」であるルナリアは、非道なる義母や義妹から虐待され、
婚約者と“ヒロイン”からは卑劣な裏切りに合い、必ず不幸になる。
それが、悪役令嬢にとっての乙女ゲーム『天使の加護は貴方と共に』のシナリオだった。
――ルナリアが一番の推しだった「私」は、
ある日現実世界で死んでしまったことにより、ゲーム内のルナリアとして転生する。
これは何かの運命なのだと「私」は悟る。
悪役というだけで周りの人間たちから残虐な仕打ちを受けるなんて、絶対におかしい。
これは推しの幸せを願った「私」が、
全てを断罪し、復讐を果たすまでの物語―――。