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【内容紹介】
4千年の歴史を持つ、日本が世界に誇る「木組み」の技術についてわかりやすく紹介します。
伝統的な技術を用いて建造物が製作される機会が減少しつつあり、宮大工など高い技術を持った技術者が減少し、さらに記録化された文献が少ないなどの理由により、日本の伝統木造建築の技術はその伝承が危ぶまれています。本書を通じて、その中の重要な位置にある「木組み」を取り上げることで、日本の伝統文化を後世に繋げたいと考えています。
本書では、木組みの写真、図、絵を随所に配置することで学生から一般の方でもわかりやすい内容とし、かつ専門家にも参考となるレベルとしています。
本書の大きな特徴は2点あります。一つは木組みそのものに留まらず、生きている樹から材料としての木、そして木組み、その集まりの建物、日本の伝統文化、職人の技、美意識と広い角度から内容を展開しています。もう一つは、著者が建設会社で約40年間、現場監督として得た経験から学んだこと、疑問を実験や検証により理解を深めたこと、宮大工など関係者との交流で得たことなども反映させ、深い内容となるよう努めました。
【著者略歴】
著:谷川一雄(たにかわ かずお)
昭和27年(1952年)東京生まれ
工学院大学建築学科卒業
数奇屋建築で東京を代表する石間工務店、清水建設で社寺や数奇屋建築の施工管理に携わる
平成27年(2015年)木組み博物館を設立
現在、木組み博物館館長
1級建築士、学芸員
著:谷川一美(たにかわ ひとみ)
東京生まれ
女子美術短期大学造形科卒業、玉川大学教育学部卒業
損害保険会社、人材教育会社勤務を経て独立
現在、木組み博物館副館長、大学講師、人材教育の講師を務める
学芸員、国際コーチ連盟認定CPPCプロフェショナルコーチ
著書に「コーチング的生き方」(文芸社)
【目次】
1章 木組みとは
1.1 木組みとは何か
1.2 木組みの歴史
1.3 木組み以外の伝統技術
第2章 木組みの種類-基本形から応用形まで-
2.1 木組みの基本形と組み合わせ形
2.2 木組みの応用形
第3章 どうやって作る-木組み製作の技術-
3.1 建物の作り方手順
3.2 加工図作成
3.3 加工
3.4 組み立て
3.5 大工道具
3.6 宮大工
3.7 木と心を語れる宮大工棟梁 西岡常一
第4 章 木について
4.1 樹について
4.2 木について
第5 章 科学的に観る、考える
5.1 強さ
5.2 木や木組みの持つ力
第6 章 日本の伝統木造建築と木組みの技術の将来
6.1 メンテナンス
6.2 日本の伝統木造建築と木組みの将来のために必要なこと
第7 章 木組みに見る美
7.1 古代人の美意識
7.2 木組み部材に見る美
7.3 美により受け継がれる技術
木組みの伝統技術―日本の誇る技と文化を伝える―(1巻配信中)