パレスチナ移民たちの心情を描く傑作短篇集。
力によって追放され、世界のどこにいようと「よそ者」として日常を引き裂かれ続けるパレスチナ人たちは、あなたのすぐ隣にもいるかもしれない。ーー安田菜津紀氏(Dialogue for People副代表/フォトジャーナリスト)推薦!
2022年アトウッド・ギブソン・ライターズ・トラスト・フィクション賞最終候補作
母国について教えた恋人が救済活動に目覚めていく姿に戸惑う医師
かつて暮らした国への小さな投稿によって追い詰められていく数学者
ルームメイトたちに溶け込むために架空の恋人をでっちあげる大学生
正規採用と引き換えに違法なミッションを引き受けてしまう司法修習生
妻と娘のために禁断の取引に手を伸ばしてしまうプログラマー……
安住の地となるはずの国で心揺らぐパレスチナ移民たちの日々が、珠玉の9篇に。瀬戸際に追い詰められながら自らのアイデンティティを探る姿を多彩な筆致で綴る、カナダ発傑作短篇集。
(底本 2025年10月発売作品)
彼女の最初のパレスチナ人(1巻配信中)