明るく楽しいコメディ。ヒロインが善意で引き受けた頼まれのおふざけ、それが各所で物語の舵取りをする。人に恵まれたヒロインの周囲とのふれあいも温かいいい感じ。
彼のおばあ様がまた企業の会長職にあるだけあって、面白く動いてくれた。
左
向きの横顔シーンは良かったが、もう少し本当は彼の描きかたに、こちらが動かされたかった。服装が、、、。女性は髪型も服装も素敵なだけに一層彼の身なりが、インを変えていても大企業CEOの感じが少し物足りない。いやもっと全然それらしく見えないCEOさんがHQコミック界には大勢いるのだが、橋本先生だから言いたいのだ。高水準の絵を見せてくださる先生だから、気になるところなどほぼ無いからこそ、絵で唯一といっていいほどの気になるところを伝えたくなるのだ。
田舎にいる婚約者クンが、まさしくヒロインにはピンと来ない風に描かれ、そこは、周囲の勧めに押し流された空気感強調。
レストランシーン、読者的には飽食の、彼の目を見張らせる着飾って大変身、というのがなくて良かった。見直した、ホレ直した、という画面をわざわざ設けられるとまたこれ?、と天の邪鬼になってしまうから。その代わり、当然彼も気づいているであろうヒロインの美女ぶりを、彼の口で言及させて、そつの無い筋運び。実際橋本先生の絵が、場違いさの無い、納得のドレスコードを見せつけてくれていて良い。
思ったより、又は、思ったことがないくらいの、とぃうとき、「以外に」「以外と」ではなく、「意外に」「意外と」であるべきだろう。誤植であり混同ではないと思うが。
原題に沿って邦題が付いているがコミカライズで整理されたか、内容にはそれほどにはそぐわない。委任された代理人の要素薄く、おふざけ乱入のいでたちなり行動なりを持ってきたほうが、余程伝わる。
一番はじめの悪ノリが、居合わせた人たちに、ヒロインが彼の恋人であると信じさせる(信じさせたい)思惑が前面に出ていたのであれば、趣旨と一致したようには見えたかも知れない。
しかしやっぱり、キスシーンの上手い漫画家というのは、HQコミックには一番重要な事かもしれない。
人のためにやっていた乱入パフォーマンス、自主的に一肌脱いでそれが裏目に出たとき、温かい実家という居所はあるのだけれども、田舎のコミュニティの目を気にする。ストーリーのメインではないが、ヒロインのキャラに救われたと思う。
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