白井先生作品は少女誌時代から(多分)。当時から読者で今HQでも読む先生は僅か。絵が丁寧でしかも子どもっぽくないから、まさにこのジャンルに合うと思っている。
「十二ヵ月の結婚」は、大嫌いと繰り返していたのに実はそうではないという、私が余り受
け入れられないパターンの話。でも、恋に落ちた描写はいい。彼をなじりすぎなのでその為に星を下方調整し星4にした。
「思いがけない恋に落ちて I 愛は秘めたまま」は、たった数日でも相手を愛してしまった話。そして、なんとなく要素要素の絡み合いが物足りなかった。重くて深い材料は◯。星4。
「思いがけない恋に落ちて II 眠れる夜と独りの朝」は、こんどは、たった「一晩未満」で恋に落ちてた話。こちらは、Iの「愛は秘めたまま」とは異なり兄弟の関わりがしっかりあり、逆に何でもバリバリ仕事をやっつけてきた男が、恋愛感情をもて余すのが良かった。妊娠と身体のこと、無謀と慎重とがアンバランスに思う。しかし、突然恋に落ちた男のストーリーとして楽しんだので、星5。
単品で三作とも読んだ。「思いがけない恋に落ちて」のIとIIが納められているこのパック、比べるならば、夜が眠れぬほど相手を好きになったケイレブの話の方を、私はより気に入った。ただ、本日現在、4.2(16件)と、4.0(12件)で、私の評価とは逆だ。
ここには収録されなかったIII(単品で私は5星。24レビューで4.3となっている)もIIと同じくらい好きだ。でも、IからIIIのセットは別にある。先生はたくさん描かれておられないためか、こんな収録作が被ってるセット、というのが少し残念。
人物は大人のビジュアルで、ポーズもいいし、カラー頁(私はフルのカラー刷りは目に障るので此の位の頁数が適量)の色づかいも素敵だし、細やかに筆が入っていて、もっと作品を先生に出して欲しいと思う。
ただ、昨今はこれからはHQ以外を主流に読もうという気になってるので、益々寡作が惜しまれる。。。
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