どれも素晴らしい作品だったので、バラで読んだのだがここにお勧めしたい。割安メリットを考慮、このセットなら、星五つに値すると思う(よって上方調整)。
「妻には不向き」ー 婚約している人がそれをやめるのは契約破棄。より素敵な人が他に出現し
たとしてもだからと言ってすぐ乗り換えられるものではない。彼には、この妻なら家の事を安心して任せられそう、と思ったのだろう。外見も綺麗で。そんな彼が、家事はちょっと、という女性には余程でないと行けない。
人間それが重要なことか?とのテーマは深くて永遠の問いかけだろう。胃袋から攻める女性を責められない。
だけれど、婚約者殿はヒステリックで暴力的。こんな人は幼児×待だってしかねない。
結婚前に見抜けたのは、彼にとりラッキーというほかない。普通正体隠して結婚だろう。
「愛するのは危険」ー 何の疑われる間柄でもなかったとヒロインが胸を張っても、周りはそうは見ない。その若さで地位があるのはなにかがあるからだと思われがち。そういうこともまた世の中にあるし。実際には上司に下心がどれだけあろうと、ヒロインは毅然としていて気持ちいい。
ただ、この話に、ヒロインの女性としての武器が商談や買収の成否が関わるかのような流れがあることが、気持ちがよくない。
と、そんな、商談相手と恋に落ちる、という、好ましくない展開と知りながら止められない気持ちが、素晴らしくロマンス要素溢れる。
この作品のキスシーンが気に入った。
上司の、又は親の、話の拡がりも上手く絡み合っている。
この作品で、私は藍まりと先生の街角シーン(夜)の画力にセンスの鋭さを感じて注目するようになった。
「ベイビー・アクチュアリー」ー 悪者が出てくるが、彼はハッキリした行動を取って、思わず、彼とその人の間に、ヒロインのこと以外にも何かあったっけかと、頁を戻って読み返したくなったほど。ここまでとは言わないが、多かれ少なかれ、こういう意地悪な言葉による繰り返しの口撃や、このストーリーほどでないにしても少し類する程の侮辱的な行為を仕掛けてくる人は居る。
嫁に行って、少し光景が共感できた人には、彼のヒロインを守るその態度に、ある意味とても感動できるのではないか?
フィクションでせめてスカッとする代理行為みたいで。
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