ヒロインであるブロンテは猜疑心の塊。その理由は、母親という毒親のせい。しかし、そんな母親を心底憎まずにいられるのは大伯母ギリーのおかげ。ブロンテはギリーの教育によって愛情という物を学んだのです。だから、そのギリーを傷つけるものからは全力で戦
う女性なのです。逞しいです。その対戦相手というのがスティーヴン。彼に惹かれれば惹かれるほどに疑惑は増し彼女を悩ませていくドラマはドキドキして楽しいものでした。しかし、如何せん文字量が多い。マンガを読んでいるはずなのに疲れました。なかなか進展していかないブロンテとスティーヴンに焦らされながら読み続けるのには忍耐が必要で、ギリー大伯母さんの楽園の計画云々でキレそうでした。そこへもってきて、ブロンテの継父とのやり取りやスティーヴンの素性についても加わってくるから、言うなれば盛沢山ではあるけれど詰込み感が半端ありません。けれど、人を信頼するという事には時間が必要だし、その間にいろいろ起こる事象を通じて人間性も分かるわけだから、どれもカットしがたいのは理解できます。エンディングに結婚式が無いのも珍しいかな。
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