全話が続き物です。演劇を舞台に、美青年ミサキと彼が憧れる舞台俳優黒田を中心とした物語。
これだけで読むとすごく中途半端で消化不良な気分になりますが、この後「手の中の星」に続きます。全部あわせるとかなりの長編です。私的には後者がメインストーリ
ーかと。本作のサブキャラの両国×永瀬が主人公ですが、すごく切なく重くツラい、でも最後は後味よく終わります。後に引く印象的な作品です。本作では悪役キャラの両國としたたかで流されやすい永瀬の肉体関係だけのカップルみたいでしたが、次作でこのカップルが好きになりました。
本作ではミサキに絡んでくる両國や天宮が中途半端な感じです。もっと泥沼っぽい方が切なさを増して良かったかも。 ラブシーンも所々あるんですが刺激やキュンと来るのが今一つ。
演劇で主人公ミサキと黒田が変わっていく所も話の重要ポイントですが、演劇部分のストーリーがあまり面白くなかった。 もっとラブストーリーとして人間関係に焦点あてて欲しかったな。
「手の中の星」の方がずっと心に重く残りましたが、「ろくでなしの恋」を読んでいたからこそショックや感動が大きかったと思います。なのであわせて購入をオススメします。「ろくでなしの恋」の最終話に黒田×両國の昔話(全体の出発点)があるので、これだけでも読んでから「手の中の星」へ
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