このレビューはネタバレを含みます▼
出版本家の方で既刊全話読了&継続中ですが、絶対お薦めです。
脚を痛めた身障者の元ボクサーと、過酷な生い立ちを経て闇社会のボスになった冷酷無比な男が、宿命とも言える出会いをします。
2人の恋とも愛とも執着ともつかない関係が、深い闇の蠢く中、スピード感を持って展開して行きます。
受けのボクサーは良くも悪くも天然で人の良い正義感の持ち主。しかし無自覚な人誑しで周りの人をどんどん狂わせていきます。
そして一番に狂わせられながら離れられない攻めがとても魅力的。男前でありながら相手を思うと自分を制御出来ない弱さも含め、作者の表現の匙加減が絶妙です。
物語は過激で人もどんどん死にます。
他の登場人物もそれぞれ魅力的。
濡れ場の描写はがっつりエロチックです。
ハードですが、これは純愛物語なのでしょう。読む側を甘く切なくやるせない気持ちにさせます。
彼らの行く末が、どうかより良きものであります様に。
買って損はありません。
追伸:シーモアさんの採用している表紙のシーンは地味すぎて初見の人には魅力的に映らないと思います。彼らのどうしようもなく苦くて甘い関係を反映したシーンに変更すればもっとファンが増えるのでは?