「桃ちゃんに投げさせてください!」勝敗を左右する大事な場面で、マウンドを託された桃太郎。受けるはモチロン金太郎だ!『カメラマン金太郎の巻』『サイン!サイン!サイン!の巻』「別冊少年サンデー」に掲載された読みきり2編を収録!!あらすじ首位の座をかけた中日との大事な一戦。9回まで大量8点をリードしていた巨人だったが、突然投手陣が崩れ6点の猛反撃を許してしまう。ここで川上監督は金太郎の「桃ちゃんに投げさせてください!」という言葉を受け入れ、かつて西鉄のエースだった桃太郎をマウンドに送るのだった。捕手は金太郎が買って出る!ブランクを心配された桃太郎だが、期待に応え中日の追撃を振り払うことに成功する。ここに誕生した桃・金バッテリーの快進撃は果たして続くのだろうか!?本編に加え、金ちゃん、クロちゃんの人気者コンビが休日に出くわす騒動を描いた『サイン!サイン!サイン!の巻』と、金ちゃんが源記者と事件解決に奔走する『カメラマン金太郎の巻』2編を収録!!解説寺田ヒロオという漫画家は何者だろう。『まんが道』に登場するトキワ荘の頼れる兄貴「テラさん」。漫画界の流れに苦悩し自ら筆を折った孤高の存在。どちらも正解だが、答はもう一つある――。子ども達のことを第一に考え、その健筆を奮った人だ。マンガショップはその想いを蘇らせるべく本作『スポーツマン金太郎』を皮切りに、今ではもう読むことができないテラさんの作品を定期刊行していく。テラさんは藤子不二雄A、藤子・F・不二雄、石ノ森章太郎、赤塚不二夫、鈴木伸一らと漫画界の発展に貢献した伝説の漫画>家だが、往年のファンだけでなく『まんが道』のテラさんしか知らない方にも肩肘張らずに読んで頂きたい。テラさんの漫画は、今となっては貴重な誰もが楽しめる、つまり「正しい漫画」だからだ。『スポーツマン金太郎』は2009年に50周年を迎えた「少年サンデー」の創刊号から5年もの長きにわたり連載された野球漫画の金字塔だ。御伽噺のヒーロー、金太郎と桃太郎がそれぞれ巨人と西鉄に入団。持ち前の超人パワーで王、長嶋、金田といった実在選手達と夢の対決を繰り広げるのだ。また、スポ根とは一味違う健やかなタッチが支持され第一回講談社児童まんが賞も受賞している。今回の復刊は「少年サンデー」に連載された全239話と別冊に掲載された読み切り全12話を収録した初の完全版(全9巻)だ。まさに全集の第一弾に相応しい作品といえるだろう。―第二章―【中】初出と目次『スポーツマン金太郎』……P.3「週刊少年サンデー」(小学館)1961年30号~46号読みきり『サイン!サイン!サイン!の巻』……P.263「別冊少年サンデー」(小学館)1960年秋季号読みきり『カメラマン金太郎の巻』……P.281「別冊少年サンデー」(小学館)1961年正月号