このレビューはネタバレを含みます▼
主人公の能見佐奈は23歳の女性。
就職活動を頑張っていた佐奈だがいい結果を得ることができず就職できなかったためひと月前から大学時代にバイトをしていたカフェで週5のシフトに入っている不本意な人生を送っている。
平均的な女性より背が大きい佐奈は小さなころからそのことを周りから指摘されて縮こまって生きていたら就活のときまでそうしてしまってどうやら面接官からの受けが悪かったらしい。
そんな佐奈には天敵と言っていい常連客がいる。
笹井さんというオッサンで毎朝来るのだが佐奈の身長のことをからかって愉快な気分になっている人だった。
どうやら彼は背が低いことをコンプレックスに感じていてその裏返しで佐奈にいつも突っかかっているらしい。
朝のカフェはいろんな人たちがこれからどこかに行く前に食べたりコーヒーを飲んだりしているのだが自分はどこに行くのか…とさまよっている気分になっている佐奈だが…。
自分の存在が他人に利用価値があるという存在以下の邪魔者だと思われることがとても苦痛なので佐奈の心のつらさがなんとなく共感できた。