とてもとても素敵なお話。
じんわりと誠実さということが伝わってくる作品。
社会に出て働くと言うことを考えた時、お金が必要だからとか生きがいとかありますが、人の役に立つという事で社会に貢献する、人との繋がりを疎かにしない事で魂だけの自
分の形が見えてきたりすると言う一面もあると思うんです。
代理旅行と言うお仕事の存在が本当にあるのかどうか分からないのですが、その人の位置に立ち見渡してみる、心を添えてみることが大事なお仕事のように思えました。
主人公の巡くんは気が優しくてひとりが好き、と言うより心の出会いの経験値が少ない。そんな彼が選んだお仕事は自分しか見えていなかった巡くんが人の目を通して物事を感じその目の人を満足させてあげるお仕事。
自分の行先をみつけられずに苦しみ漂っていた彼がみつけたポラリスがここにあったと読み取れるのかも。
お仕事を公私共に穏やかにサポートしてくれる遼平さんが大人としても人としても完璧で人たらし最高なんだわ。
仕事を軸に巡くんが成長し恋をして行くストーリーなんですが恋のお話もお仕事のお話もとても丁寧に描かれていて150%みっちり無駄なく詰められた美味しいお弁当のようでほんとに大満足。小気味よく可愛らしいテンポや画風も全体の雰囲気としてとても楽しいです。
先生の生み出すお話はたっぷりとした温かいお湯にぽっかり浮かんだらこんな気持ちだろうなぁと思える心地良さ。
完結はほんともったいない。
二人の未来とお仕事のお話をまだ読みたいです。
※えちやえろはございません。
**198ページ**
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