とてもドラマティックなお話で面白いです。伝染病にかかり婚約者に裏切られ、かかった伝染病の後遺症で異能に覚醒してしまった田舎の伯爵令嬢が、とある舞踏会にて皇子に(異能があるということで)見初められ皇子に愛のない婚約者として囲われてしまいます…
というお話です。
皇子は生まれや育ちが複雑なせいで、人の好意や愛情に対してほぼほぼ信用を持っておらず、最初の頃はヒロインに対して「これは契約である」というような事をほのめかし、彼女の身内を人質にして婚約を迫り承諾させてしまいました。
外敵警報装置のように彼女を「コレ」と、こころの中で呼んだりしながらも、表向きは周りからも勘違いされるほど溺愛しているように関わりますが、チェスの手駒のような感情で彼女に接しています。
一方、彼女は純粋でとても素朴なごく普通の貴族女性なのでそれが哀しくて、「でも高位の皇子からの申し出を無碍にすれば家門や家族がどうなるかわからない…」という事柄が度々あり、
読者の方もそれを読んでいると「彼女は本当に良い子なのに可哀想…」と思わずほろりとせずにはいられません。彼女は本当に良い子で推せます!!
色んな事件がおきますがが不自然ではなく、またそれが自然に皇子が人らしく彼女を思い始めるきっかけになっていきますし、彼女も彼に対してとても我慢強くて感心させられます。
コレからどうなるんだろうというより、二人がどういう風に心通わしていくのだろうと言うことがとても楽しみです。
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