「いいですよ。ダメになっても…」。思考を蕩かすような心地よい彼の声と優しい指先、まるで夢を見ているような感覚に、私の身体(の奥)は疼き、そして溺れてしまっていた──。仕事も恋愛も上手くいかない主人公・松井里歩(26)。彼女は特に長年つきまとうセックス恐怖症のせいで、心身ともに疲弊していた。そんな時、ある女性用風俗の謳う「専属セラピスト」という一文が彼女の目に留まる。初めての風俗に躊躇うものの、それでも「女としての悦びを感じたい…」、その一心が彼女を突き動かす。そうして出会った優しいセラピスト・リョウ。理想に近い完璧な彼と、専属セラピストの契約を結ぶのだが…。