さてさて記憶喪失モノですが、アンジェリック・カステッド嬢は誰でしょうか?記憶を無くしている女性のポケットから住所と名前を書いたメモが出てきたので、その名前を付けました、までは理解します名無しでは色々と都合が悪いですから、けれど自分の名前を書
いて持つという行為は不自然です、と考えるとヒロインペイジは身を隠すつもりで架空の人物を作り上げ忘れまいとメモして持ち歩いていた可能性もありますが、大きな謎。新しい人生に加えられた画家という婚約者とのやり取りで過去を取り戻すのですが、ヒーローミロの感情に愛情というよりも執着が大きくて恐怖のほうが強く感じます。この態度にペイジも愛を信じられなかったと推測するのですが、静かな愛情はあるようで、それを伝えきれていなかった彼の落ち度がこの事態を引き起こしたかのように読めます。イギリスが舞台だからなのか、記憶がないからなのかわかりませんが、全体的に暗く陰鬱な感じを受けてトキメキよりも実生活への帰還という物語のようでした。
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