クリストファーの身上については全くといって良いほど削がれている。本来ならその事がモヤモヤをもたらすのだがこの場合問題なし。物語はジーンの感情と行動、そしてその環境で占められていて好感度の高いキャラがとても分かりやすいからだ。読み手にそうあっ
てほしいという希望そのままに展開していく。入れ替わりを楽しんでいたテレサとジーン。しかし、大学入試の入れ替わりで何やら問題があったらしい。まあ、発覚したということなんでしょう。そんなジーンなのになぜここまでテレサの陰に甘んじているのか、少々疑問ではありますが、それがこの恋のスパイスとなりました。唯一クリストファーについて書かれている点「いつ何時も感情を抑えて行動せよと教えられてきた」これが、ジーンとの間にすこーしだけじらされることになっていたのですが、この先の展開にワクワクしました。バレンタインデーには会いに行くというクリストファーを待つのではなく自ら会いに行こうと彼を探すけれど空振りで、自宅に帰って大泣きするジーンがとても可愛らしかった。そんなジーンの自宅で待っていたクリストファーも彼女を抱きしめて涙ぐんでいたシーンはHQの醍醐味を味合わせてくれる素晴らしいところでした。
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