実力も魅力も認めているが、その相手方の弁護士には自分が法廷でいつも負かされてきたとなると、ヒロインだって素直には行けない。
第一、法廷での戦いは、あらゆる法定外の戦略もある。
まして、親の一件では偽の婚約者に仕立てて親をも欺く作戦。
信じきれないのは無理もない。
ということで、彼は本気なのかと今一つ信じてしまっていいのか迷うヒロイン。でも、自分の気持ちは自覚した。
この話は、彼の本心がちょっと伏線に見え隠れしているけれども、ヒロインはつんけんとして、受け取りようによっては確かに彼は、期待と望み薄との間に置かれていた訳で、彼サイドの心情を察するにクライマックスの行動は理解できる。
ヒロインは美人設定の割に、それを変身もので周りに目を見張らせるあざとさのないナチュラルにわが道を行くクールさでよい。
彼も、ヒロインがライバル視しても認めるように、ルックスは中身に見合う優秀さ。モテるだろうとひけらかすような思わせ振りなシーンなどなくても、ヒロインへの迫り方で自信のほどを、感じさせる。
全編、大人が、仕事で知り合った相手と恋する素敵なストーリー。仕事内外の知識や機知を互いに投げ合って、丁度いい返球する、楽しい同業者間恋愛の話だった。
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