憎い憎い憎い憎い憎い……物語はひとりの女性の、男性に対する憎しみで真っ黒に塗りつぶされた心の叫びから始まります。
幼い頃から性的に虐げられ、名も知らぬ男に抱かれ続けた過去。
もつれた心を誰にも閉ざし、独りで生きている女性は風俗店の遣り手
婆(なつかしい響き)で、職場でも男性に対する憎しみを隠そうともしない。
そんななか、仕事場である男性と出会う。
「どうなるんかなー…」と思いながら読んでいたのですが。
うわーー、こうくるのか!
初見の作者様で、どういうラストを迎えるのか全く予測ができなかったのですが、最後感動してぶわっとなりました。
魂の叫びを紙面に叩きつけてる。
好き嫌いははっきり分かれるだろうけど、私はすごく好きでした。
永井三郎先生の「スメルズ ライク グリーンスピリット SIDE-B」とかがお好きな人なら多分気にいると思う。シリアスの中にもどこか乾いた笑いがあって、思ってたよりずっと読みやすかったです。
表題作の他に、自叙伝的な短編が収録されています。
フォロー様のレビューを見て、いつか読もうと思っていたルネッサンス吉田先生。
すっごくよかったです。他の作品も読んでみたい。ご紹介ありがとうございます
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