その呪いにはディ・バラ家みんながおかされていった。逃れたくてジタバタしたがやはり逃れることは出来なかった。背景の描写に丁寧さがあり、雰囲気がよく伝わる。室内も屋外も、他のディ・バラのシリーズと同一作者の手になっていることで一貫性もあり、凝っ
た滑り出しから、これまで読み進めてきたシリーズで味わえた水準と同等か、それ以上の展開を期待していい安心感があった。
兄弟、誰が誰で、どんな経過を辿ってきたか、ごちゃごちゃで、正直もう思い出せない。そこまで描き分けがはっきりしていることもない。実際どの先生も、プロでも大人数の描き分けは難しいし、それを理由にしてがっかりするところはない。独立したものだと考えればいいこと。
それでも、兄弟それぞれの話は良かったし、勿論これも良かった。
順番に読み進めてきた訳ではなかったが、それぞれに区切られた話なので問題ない。
イギリス舞台のものは魔法みたいなものも扱われていればやはり「らしさ」を感じる。
謎解きを縦軸に、人探しがボーイミーツガールとなり、絵を楽しみながら、終わりまでだれることなく読めた。
お父上の話でシリーズ読破となるらしい。甘いロマンスを期待する人には難しいが、日本の戦国位の頃にイングランドとウェールズで、さもあったような両国の因縁を見せ、よくその空気に入り込ませてもらえたと思う。
男性女性共に、日高先生のいつもの感じで男性は逞しく精悍な感じ、女性は可愛いけれど意思を持った感じ、ビジュアル的に収まりが良く、二人の組み合わせに違和感がない。
タイトルは、作中の設定ではその立場にないことが明らか。
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