何で知ってると思ったのか、そこがわからない。
大元の誤解について。屋敷の者達も知らなかったことを、久しく会ってなかった彼マーカスがなぜ、と思わないのが納得出来ない。
再会時の彼の女連れも、全くわからない。恋人描写なく、といって、カー
ン卿の領地同行の大義名分は示されなかった。
9年振りと言った人は?
おびき出しの小道具をいとも容易く信じる場面に付き合わされ過ぎて、こうした作りのストーリーに心のどこかで、面倒臭くなっている。君に届け(少女漫画)にさえもある位でも。
極め付きは、鬼おばと弁護士の立ち位置。迷わず弁護士先生に伺えるほど、存在を認識しながら、ソレ伝わる時期が変。そこまで伯母が隠せた一方で、イビリ筒抜け? 昔の英国の物凄い体罰教育はあれこれ読んでいるけれども、この話は、ここから誰か連れ出して、レベル。且つ近隣(?)も知ること。屋敷内使用人目はあろうが無力?、幼いヒロインに「お嬢様のため」と提案した過去。流れがスッキリしない。
知る人ぞ知るヒロインの社会的地位を隠す趣旨はわかるが、皇太子は知っていて、他の人たち一切は知らない、との「奇跡」も、そんなことあるんだぁと驚いた。泥だらけだったヒロインを、舞踏会の着飾った場で直ぐ見抜く意地悪レディの観察眼はすごいし、皇太子のお気に入りにペラペラ話せる社交力は立派。なのに、残念な人物として役割を与えられてる。
ストーリーがあちこちあざといのだが、二人の愛はかけ違えのあれこれが修復出来て良かった、晴れてお幸せにね、という感じ。
男性が格好良ければいいのに、と思う。
あとがきで、ドレス大変だとあったが、私には先生の描かれる衣装は、いつも同じに見えてしまう。
これまで敢えてレビューに書かなかったことを、先日他のレビューアーさんの文章に見つけたので、やはり私も触れておきます。
いがらしゆみこ先生の絵に昔から彷彿とさせると言われているかと思います。その点について。私は、何十年振りかでHQコミックで原先生を読んでずっと矢張その絵柄に驚いています。それは私には良い意味でなく。画風として受け入れられているから、作家買いもされていることを、承知の上、私は「似てる」絵柄を少し変えていただきたい読者です。お孫さんもおられると何かで読みました。ブランクあるにせよそこまで長くペンを執っておられるからこその、漫画家原先生へのお願いです。
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