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浪士が幕末日本にごろごろしている。藩から追い出された彼らにはカネが無い。メシも食わなければならない。志士を名乗りながらも浪士になりさがって商人をゆすり、一部は暴徒と化している。ならば浪士が寄り合い、商いをしよう。商売をするなら侍のメンツを捨てろ! そこに、時代を切り替えていく坂本龍馬の発想と決断とがあった。亀山社中は誕生した。士道を尊びつつ西洋の文物を取り入れていく日本独自の総合商社が、長崎亀山で姿をあらわした。とりわけ龍馬は、かき集めた情報に価値を見つけ、それをカネに換えていく。龍馬は現代に通ずるビジネスマンでもあった。天稟の機略家が蒸気船に乗って日本を走り回る。一介の剣客が、やがて日本を変えていくリーダー論を詳述した。単なる幕末史を超えた、現代に合わせ見る日本型ビジネスの真髄がよく分かる。