このレビューはネタバレを含みます▼
「智恵子はもう人間界の切符を持たない」
高村光太郎がどんな気持ちで、そして妻はそれほどまでに、智恵子を失ってしまったのか・・・
智恵子抄を読む度に、私はこの詩に立ち止まり、私の目には千鳥と戯れる狂気と少女の狭間にいるひとりの女性の姿、そしてそれを、愛情と絶望の眼差しで見つめる光太郎を想い浮かべます。
智恵子は光太郎の名前を何度も何度も呼び、その声を背に光太郎は人間界の切符で帰路に着くのでしょう。。光太郎と智恵子の生きる場所に線が引かれてしまった詩でもあると。。
智恵子が最期に噛んだレモンで、智恵子は智恵子へ帰りそして人間界ヘの切符を取り戻せて旅立てたのかなと…思いを巡らせる
光太郎にしてみれば、懐かしいほど愛する妻の智恵子が帰って来た瞬間だったろう。穏やかな智恵子に戻れた智恵子も光太郎と家に帰れて嬉しかったでしょう。そう思いたい。
元々、芸術家であった智恵子は病床の中でもたくさんの切り絵を残した。
久しぶりに漫画版智恵子抄を読んで、本家を読みたくなって読んだ…気分は晴れない。まぁそうなる事は読む前からわかってたけど...気分を晴らすためレビューしてみた。