性について赤裸々に描かれていながら、恋愛における男女の心情の差異が見事に描かれていて深い作品でした。人物が非常に立体的でリアリティがあり、ああこういう人現実にいそうだなと思わされます。特に女性が描いているにも関わらず、中高年の親父の言葉遣い
や所作振る舞いが何の違和感も無いところに、凄まじい力量を感じました。タイトルがどういう意味なのか、ずっとわかりませんでしたが、最後まで読んで納得です。男と女はどんなにそばにいて同じことをしていても、全く別のことを考えているものなんですね。有無を言わせぬ描写力で、終始圧倒されるような読者体験を堪能しました。
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