この作者さんの初読みは『いとし、〜』だったのですが、テイストも内容も全然違って驚きました。いとし、の方は仄暗い感じでしたが、こちらはライトなラブコメテイストで、言葉遣いや会話などが良かった。視点は交互に入れ替わりつつ進みます。末國(攻め、ゲ
イ)が高岸(受け、ノンケ)を、1年弱掛けて丁寧に口説き落とす…というか張り巡らせたクモの巣に捕らえて喰うまでというか、のお話です。ただ、中盤までは面白かったのですが、後半急に駆け足になったような?前半の丁寧さが後半なかったのが残念でした(同じペースだと頁数がすごいことになるのかな)。あと、佐々木検事の存在意義が良くわからなかった。当て馬…でもないし、普通にいい人で。背中押す役割にしては出張り過ぎかなあ、頁数的に。末國にとっての友情と恋情との違いを示すための存在かと思いきや、佐々木が宗旨替えしたら高岸とどっちを取るんだろうと疑問に思うような表現もあって、なんだかモヤモヤしました。で、後日談まで佐々木が出張り、モヤモヤは深まるし、二人のイチャラブは少なくなるしで。佐々木が出てくる度に、結局は高岸の方が与しやすいから選んだのかと高岸への愛情を疑いたくなるような印象を受けてしまう。なので、マイナス1です。
もっとみる▼