BL小説 読み放題対象。16年発売の新装版です。
私はこの作品好きでしたよ。へー月村先生、こういう構成のお話も書くんだ、と感心したくらい。男、男、男、女の4人の恋模様と、それぞれの過去の柵を手放す解放releaseのお話。女性メインの章も
収録されてるので、もしかしたらBL読んでるのに!って苦手な方いるかもしれないけど、なんとなくもったいない。一章くらいでストーリーに必要だったら私はすごく良いと思うな〜。そんなこと言ってたら設定に枷がはめられて、様々な可能性があったはずのストーリーもどんどん単調になってしまうし。
ただ、後書きによると、元々デビュー初期、前世紀(!)の作品だったとか。あー、なるほど、読み始めのときに、主語が一人称の「僕」、で、なんとなく違和感があったのが、やっぱりデビュー初期でまだ慣れてなかったからかな。(「僕」にするなら、もう少し説明描写を少なくしてもっと本人からの視点でいきいきと書いた方が違和感ないと思います。。でも、途中の章で女の子の一人称「私」がメインで書かれないといけない流れになるので、たぶん一人称の「僕」を選択したのだと思う。)
でも、作家さんの初期作品って、後々の売れ筋増産体制に入ってなくて、元々作家さんの中にあったものが溢れてる瑞々しさがあって、私は好きですね〜。どうしても過去の初期作品で新装版が出てないものだと、挿し絵や表紙が古く感じられて内容もそうかと思いがちだけど、そんなことは全くない〜これからも積極的に昔の小説作品読んでいきたいと思います。
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