姉は居丈高に頼み事して相手の機嫌を損ねる冒頭見せられて、読み手の私の目には、彼女、弱い立場の者の側に立てるの?、という人。
妹は兄達と姉とに過保護にされ、自分を過剰に卑下してるイジケタイプで、結局悪漢に絡まれているところを、彼に助けてもら
って。。。雛の心の成長物語の趣。
二人とも「華麗なる」がタイトルにあるのに裏付ける描写見られず、それぞれのお相手は現在の社会的ステータスでなら「華麗なる」の修飾は付けられなくもない。但し彼ら男性陣は共に苦労人。
姉妹の親は泣く子も黙るギャングの大親分。いくら家から出てきたとは口で言っても、実際は頻繁に顔を合わせる機会が捨て話の中にある。日常的に親に依存してない、レベルを縁を切ったとは言えない。
その親にも親の情あり、両親不仲と言いながら大勢の子どもあり。そして子供達の目に映る母の辛い姿は一体何を元に判断したのか見えず、夫婦仲冷えてない、と来る。
そして、親の手のひらで動く。つまり絶縁の反対。
姉妹それぞれの彼は二人共、裸一貫的な腕一つでのし上がった経済的成功者。しかも、金融界で生きている。
姉の土地の所有を巡るいざこざは、権利関係云々の前に、直前の売り主の言い分を確認するなどがない。そもそも言いがかり、恐喝行為のように事を進めており、いかに父親の中で作戦があったとしても、成立前の二人が出会ってから巧く行くかは神のみぞ知ること。
妹の庭作りも小さく自営でやっている規模を越えて、それなりの規模の屋敷の造園となると女手一人で対処出来ない物がいろいろあると思うのに、その辺りのことがバックに見えなくて(請負業者が帰ってしまって)、構想は語るシーンがあるものの、着手も完成も読み手のこちらに見せてはくれない。
彼女の職業は彼女の説明材料としてあるだけに終わった印象。
シチリアマフィアにとり、イタリア系男子一本釣り二回、期するものがあるだろう。
このセット、申し訳ないが、私には突拍子無さすぎて、つまり、突き抜け過ぎてて、その世界に浸れなかった。
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