孤独な少年時代を過ごしていた伯爵家の令息アベルは、療養先の山荘で出会った少女ローザとその母により初めて人の優しさに触れる。別れた後もアベルは幸福な日々を忘れることができなかった。成長し、使用人として再会したローザは身分差を気にしてアベルに近寄ろうとはしなかった。やがてローザが母を喪ったことをきっかけに二人の距離は縮まり、気持ちを確かめ合うが、アベルの叔母の策略によってローザは、伯爵家を追いだされてしまう。別れる決意をしたローザをアベルは見つけ出し、宿に閉じ込め強引に抱いてしまう。別れなければと思いながらも、ローザは激しい愛に溺れていく…。閉ざされた部屋で二人の孤独と愛が交差する。