【分冊版:第19回】
大晦日、陸必行(ルー・ビーシン)が新年祝いのケーキを半ば無理やり林静恒(リン・ジンホン)の口に運んでいたその時、「宇宙の長距離パトロール」に出ている周六(ヂョウ・リョウ)率いる自衛隊部隊は――。
「あの、反追跡システムからさっき、機甲戦隊が近づいていることがわかって。でもよく見えなくて……もしかしたら海賊かもしれない……人数も分からない……え? 放暇(ファン・ジャー)、何か言ったか? ああ、そうだ! あいつら探測信号を放ってたんだ……えっと、何て名前だったかな……」
「ヴァレン光線——マイン探査とも呼ばれている。親王ケイリー親衛隊の常套手段だ」
親王ケイリー親衛隊に見つかってしまった。
―― 林静恒(リン・ジンホン)の冷ややかな声が響き、有無を言わさずに命令を下す。
「湛盧(ジャンルー)、白銀第九衛兵隊に位置情報を送れ」
林静恒は白銀第九衛兵隊を呼び寄せる。未熟な周六たちは切り抜けることができるのか、白銀九衛兵隊はやって来るのか……。
親王ケイリーとの対決が始まる手に汗握る展開が繰り広げられる。
「お節介」さんも登場し、陸必行にあれこれと恋のアドバイスを……第三巻「激流の極致」スタート。