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95年ぶりに電子全集として復刊!空想小説からエッセイ、紀行文、戯作評論まで33編を収録。日本社会主義運動の父、実は日本一のユーモリストだった。「日本社会主義運動の父」とも呼ばれ、日本共産党委員長もつとめた堺利彦。実は彼、「貝塚渋六」のペンネームで、「日本一のユーモリスト」とも呼ばれていた。生涯で五度も投獄されている彼は、「楽天囚人」と名乗り、牢獄生活すら持ちネタとしていた。本巻には小説(『野外劇の一幕』)、エッセイ(「猫のあくび」)、海外文学の翻訳(モーパッサン「五十五年の片恋」)、戯作評論(「火事と半鐘の関係」) をはじめ、紀行文、新聞記事批評など33編を収録。その多くが大逆事件以後から1920年頃の「冬の時代」に発表されたもの。暗澹たる現実社会に向けられた辛辣な文章も多い一方で、堺のもう一面を象徴するのが、ある種の楽天的な理想を膨らませた空想的作品群である。この「空想」のあり方こそ、本巻のもうひとつの見所。特に「小剣が百卅五になつた時」は、公共インフラや最低限の社会保障も整わない当時に、飲み食いにも交通にも買い物にさえお金の要らない百年後の理想社会を描いている。現代の私たちが感じる幾倍もの驚きと痛快さを当時の読者に与えたことだろう。ユーモラスな口吻の奥には、不公正な世界への激烈な憤りと、貧困や圧政にあえぐ人々へのいたわりが常に覗いている。解説文は追手門学院大学准教授・佐藤貴之。付録には、当時の月報ほか、貴重な資料を収録する。(電子版 2024年12月27日配信開始)※この作品は一部カラーが含まれます。
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