<テクノロジーの起源は人間よりも古い>
注目高まる技術哲学の分野における、最良の入門書が待望の邦訳。
技術哲学の開拓者たるドン博士が生前に行った北京大学での講義
+国内の専門家による概論で本領域全体の俯瞰が可能になる。
技術が組み込まれた人間の体験は時代に応じてどのように変化するのか。
西洋中心主義的な歴史観を批判しつつ、技術の起源の多元性に遡る。
本書は、アメリカの科学技術哲学者であり、現象学やプラグマティズムの造詣も深い
ドン・アイディによる技術哲学の入門書。
アイディは、ハイデガーやベンヤミンといった現代社会における技術批判の哲学者を
第一世代とするならば、彼らを乗り越えようとした第二世代の技術哲学者の筆頭となる。
本書の原書(英語)は、全体で80ページほどの短いもので、かつ、北京大学の大学生
に向けて行われた講義を基にしており、彼の哲学への入門的な案内書ともなっている。
【目次】
第1章 ポスト現象学とは何か?
・第一ステップ:プラグマティズムと現象学
・第二ステップ:現象学とプラグマティズム
・第三ステップ:「経験的転回」
・ポスト現象学とは何か?
第2章 テクノサイエンスとポスト現象学
・現象学と技術哲学
・現象学とアハターハイスのリスト
・テクノロジーからテクノサイエンスへ
・テクノロジーの現代哲学
第3章 見えないものの可視化:イメージング・テクノロジー/画像化技術
・経験的転回
・歴史的な変項/ヴァリエーション
・第二の革命
・ポスト現象学、ふたたび
第4章:事物は語るか?:物質の解釈学
・視覚的解釈学
・物質的解釈学
・エッツィ、あるいはアイスマン
・物質的媒介
・聞こえないものに声を与える