22歳の公女セレナには、同い年の婚約者レフィルセントがいる。
第一王子である彼とは幼い頃は親しくしていたものの、今では義務的な会話を交わすだけのよそよそしい関係になっていた。
そんなある日、セレナは王宮に呼ばれ、少年の姿に変わったレフィルセントと再会する。
視察中に襲撃を受け、「一日ごとに一歳ずつ若返る魔術」を浴びてしまったという。
若返るたびにそれまでの記憶を失っていく彼の心を取り戻せば、魔術に打ち勝てる――そう告げられたセレナは、二人が出会った五歳に戻るその日まで、彼と共に過ごす決意をする。
だが、レフィルセントの若返りは止まらない。
やがてセレナは、"彼の未来に、自分は必要ないのかもしれない"と考え始めてしまい……。