王都の片隅で生きるオメガの男娼であるチェスナットは、発情期のたびに苦しんでいた。
チェスナットは体質からアルファの匂いに対して気持ち悪くなってしまうのだ。
その日もその体質から体調を崩していたチェスナットだったが、ある出来事をきっかけに警備隊員の狼獣人テオと関わることに――。
テオの存在は、チェスナットの日常を少しずつ変えていく。
しかし、彼らが共に歩むには、あまりにも多くの障害があった。
惹かれ合う二つの魂は、過酷な運命にどう立ち向かうのか。
一途なアルファと虐げられてきたオメガとの切なくも激しい恋の物語……。