神の時代から続く恋!和風転生ファンタジー!
禁足地・神坐を中央に、四季の神の名が付けられた四つの邦からなる日上。春の邦の領主である花雲家の娘・謡は、冬の邦の次期領主である朽木銀ろのもとへ嫁ぐことに。幼い頃からの思い人である銀ろの花嫁になることを夢見ていた謡は、この婚姻を心から嬉しく思っていた。
しかし、冬の邦で久しぶりに再会した銀ろはなぜか冷たい態度で謡を避ける。ショックを受ける謡だが、落ち込む間もなく婚儀は進み……誓い盃を酌み交わそうとしたその時、突然大地に異変が起こり、急遽婚儀は中止になってしまう。
その後も日上では災厄が続き、これは不吉の前兆ではないかと人々は恐れ始める。不穏な気配の中、曖昧な立場のままで冬の邦に留まる謡は、朽木の屋敷の書庫で千年前の神話『大厄禍』について記した書物を見つける。
かつて神々と人間の間で起きた事件。そして今、次々と人々を襲う異変。荒御魂となった神が目覚め、再びこの日上の地を滅ぼそうとしているのか。神代から続く因縁が謡と銀ろの運命を導く――。
神話の色濃く残る日上の地を舞台に描く、ドラマチック和風転生譚、登場!