ウェブ上にあるクラシックの音源資産をフル活用するための、著作隣接権の徹底的研究を伴った書。世界最大級のオンライン動画共有プラットフォームとなったYouTubeが誕生してから20年、クラシック音楽の聞き方が変わった。CDを買い揃える必要がなくなった。音源は、ウェブにほとんどすべてがある。パブリックドメイン音源をダウンロードで無料で利用できるのが「Blue Sky Label」。最新録音や著作隣接権保護期間中の音源を、ストリーミングで有料で利用できるのが「Naxos Music Library」。その貴重な音源資産を、だれでも自由に利用できる時代になった。その背景にあるのが、著作隣接権。ウェブでアップロードされた音源は、どのようなライセンスで使用できるのか? その法的根拠を徹底研究し、著作権法30条「私的使用のための複製」の範囲で、価値のあるクラシック音源をどのように利用できるのかを解説(内国民待遇か?相互主義か?など)。同時に、ウェブ上のクラシック音源資産を、スマホやPCでオーディオとして再生する新しい聴き方を提案。かつての幻のフルトヴェングラーの録音をはじめ、最新の日本人天才ヴァイオリニスト、HIMARI~ベルリンフィル共演の驚愕の動画など、クラシック音楽の全動向を鳥瞰し、その音源資産をフル活用するための書。