ロマンスの巨匠たち~ダイアナ・パーマー傑作選 13 ~
「あの夜を、ずっと忘れられないんだ」
6年前のキスの記憶が、ふたりを再び引き寄せる。
久しぶりに帰郷したライダーと再会し、アイビーの胸は高鳴った。
6年前――初めて触れた彼の唇の感触が、鮮やかに蘇る。
一線を越えそうになり、怖くなってまだ純潔だと告白したあの夜、
“気を持たせたくせに”と彼にののしられた。
その後、世界を股にかける建設王となった初恋の人は、
私の人生から遠く離れていった。
今、成長したアイビーの姿を見つめ、ライダーが低く囁く。
「ぼくは、あの夜をずっと忘れられないんだ」
低く甘いその声に、封じていた恋が静かに目を覚ます――。
*本書は、ハーレクイン・リクエストから既に配信されている作品のハーレクインSP文庫版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。